ブリーダーになるのに注意すべき法律は?
ブリーダーにあこがれる動物好きの人は多いと思います。
ブリーダーになるのに特別な国家資格は特に必要ありません。
しかし法律上必要な手続きを踏まなければいけない場合があります。
ブリーダー開業の際に意識しないといけないポイントをいくつか整理したいと思います。
目次
開業に必要な法律手続き
ブリーダーになることそのものには、特に行政上の手続きも国家資格も必要ありません。ただし、開業をするのであれば動物取扱業の届出をすることが必要です。
他のブリーダーのもとで経験を積んだり、ペットショップに従事するのであれば問題ありませんが、自分で独立して販売を行うとなるとこの手続きが必須です。そしてこの動物取扱業の届出をするには動物取扱責任者となる必要があります。
責任者になるには3つの条件のどれかを満たす必要があります。動物病院やペットショップなどの施設で半年以上実務経験があるか、知識及び技術についての資格認定試験に合格しているか、大学や短大など学校で1年以上学んだ事があるか、の3つです。
「動物の愛護及び管理に関する法律」にも注意しよう
2013年の9月1日に施行された動物愛護法にも注意が必要です。この改正法では「生後56日を経過しない子犬は販売や展示や引き渡しが禁止」されています(但し書きもあり)。
つまり、生後8週間は親元にいないといけないということです。早すぎる子犬の引き渡しは情緒不安定を起こす可能性もあります。他のポイントとして、ペットを販売する側が購入しようとする人と直接会って説明する事があります。
ブリーダーは直接個人に販売する事がありますが、その際に子犬を見せて基本的な説明をしないといけません。さらに一度ペットを飼ったのであれば、最後まで面倒をみる事が定められています。それを殺したり意味なく傷つけてしまうと懲役刑や罰金刑となります。
またブリーディングのために多頭飼いしている場合、それが原因で環境が悪化したのであれば、行政の勧告や命令が下せるようになっています。
責任感あるブリーダーになろう
このように法律では動物たちを保護する様々な規定があります。これらの規定を順守することによって、悪徳業者が横行する事は多少なりとも防ぐ事ができるでしょう。
しかし法律以前に、なにより大事なのは動物をいたわる心や愛情です。それがあれば、無理な繁殖も高圧的な扱いもそもそもしません。心ある接し方をすれば動物も情緒が安定するはずです。
それはつまり、良質なペットを世の中に増やすことにつながります。ブリーダーは法律を守る責任感とともに動物愛護の心が必要です。
まとめ
ブリーダーになるためには資格は不要ですが、開業する場合は届出が必要です。また動物愛護法を常に意識して計画的で動物への気遣いを示した管理をしなくてはいけません。
ペット後進国の日本がもっとペットにとって住みやすい国になるために、ブリーダーには大きな役割があります。